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面白さへのさらなる追求

インタビュー第2弾では、「Unravel Two」のディレクター、Martin Sahlinが「Unravel Two」の開発と、いかにして新しいものを作り上げたかについて掘り下げていきます。

「Unravel Two」の製作

Unravel™ Two」のクリエイティブディレクター、Martin Sahlinのインタビュー第2弾では、前作の「Unravel」とは全く違う作品を作るという目標の元、Coldwood Interactiveのチームがどのようにしてゲームを作り上げたかについて語ります。現在発売中の「Unravel Two」。この奇妙なプラットフォーマーアドベンチャーには、練りに練った計画、難しい判断、民話のちょっとした暗い訓戒など、たくさんの要素が詰まっています。今回の第2弾を読んだら、第1弾では「Unravel Two」のCo-opモードの開発経緯について第3弾では民話の暗い訓戒についてもチェックしてみましょう。

よりよいゲームを作る

初代「Unravel」で学び、「Unravel Two」に活かせたものはなんでしたか?また、最も開発に影響を与えたものはなんですか?

試行錯誤です。

試行錯誤ですか(笑)

はい、そうです。最初にしようとしたこと、つまり1作目からの最大の収穫は基本的に試行錯誤と入念な計画だったと思います。開発難易度が跳ね上がらないように学習曲線を改善し、常に何か起こるように,よりよいペース配分を心がけました。常に学ぶべき新しいことがあれば、我々はもっと計画的に物事を進めるようになります。

「Unravel」は直感的なデザインで構成されています。感情を揺さぶる体験ができるよう作り、そのように仕上げることが重要だと考えていました。でも、今作では「ゲーム」としてさらなる高みに持っていきたかったんです。だから、デザインやペース配分、難易度などについてもっと慎重に考える必要がありました。また、やるべきことを更に幅広くする必要もありました。

我々は、もっとユーザーに面白いと思っていただけるようなゲームを作ることが目標だったので、前作よりもっとポジティブで、もっとおもしろい作品にしたかったんです。「面白いと思ってもらうには、もう少し機敏に動く必要がある。もう少し素早く行動しなければ」と常日頃から口にしていました。あと、もう少しパワフルにとも。もちろん毛糸という素材は脆いでしょうが、ゲームの中に出てくるのはクールなアクロバットを披露できる勇敢かつ大胆な毛糸なのです。

か細い毛糸ではありますが、ヤーニーたちはその弱さに上手く向き合えていたように見受けられます。

その通りです。我々はユーザーに面白い謎解き要素や挑戦を提示すると共に、その壁に立ち向かい越えてもらうためにアクションやステージ上のギミックで解答を用意する必要があります。ここの試行錯誤は、ストーリーにも結び付いているんです。前作のストーリーは序盤、中盤で闇を掘り下げつつ、終盤で光をもたらすことで大どんでん返しを演出し、感情移入できるシーンを仕込みました。ただ、闇の部分を最後まで引っ張ったことでクリア前に断念してしまうユーザーがいたのです。

そこで、今回は「結末で大どんでん返しをするのではなく、冒頭で大どんでん返しをして、そこから盛り上げていく」ような作りにしてみました。徐々に落ち込ませて、結末で救われるのではなく、全体を通してただ盛り上がっていく話になっています。

「Unravel」から「Unravel Two」へ

前作の「Unravel」を振り返ると、ランプの謎が解けなくてとてもイライラしていたことを覚えています。ですが、謎が解けなった怒りはゲームを進めるモチベーションにもつながったように感じました。結果的に私にはうまく作用しましたが、全ユーザーが同じとは限りませんもんね。

そうですね、前作ではその部分についてかなり考え、ネガティブな雰囲気や様々ハードルを超えて先に進みたいと思わせるような狙いでデザインしました。雪の中で重いものを引きずりながら前に進まなければいけない辛さを、プレイヤーの皆さんには体験していただけたかと思います。「生きるために必要なものでも、自身を滅ぼす可能性もある」というメッセージを込めました。こうした辛さを随所に取り入れたのは、プレイヤーにとって都合の良いことが起きるだけでは面白みに欠けると思ったからです。

今回は、「ゲーム性と、ゲームプレイの面白さ」に重点を置いたゲーム作りを目指しました。特に協力ゲームなので、満足できるゲームプレイに特化するのはわかりやすい指針だったと思います。

今まで作り上げた概念をすべてを手放して新しい物作りを始めるには、まず自分の殻を破る必要があります。「Unravel」のようでありながら、必ずしも「Unravel」の続きということではなく、独立したものなのです。

元の「Unravel」から引き継いだ部分にはどんなものがあるでしょうか?「Unravel Two」に取り入れて本当にうまくいった部分はどういったところだと思いますか?

まず、キャラクターが生きているように思わせるために行った全ての手法です。たくさんの人々がこの小さなキャラクターを気にかけていて、我々にとって非常に嬉しかった。これはとても大事なことで、絶対に手放したくありません。

もちろんその他にも学んだことや引き継ぎたいことが数多くありました。ですが、大部分においては、真新しさを感じる作品にしようと考えていました。繰り返しなんて退屈ですからね!

ヤーニーのカスタマイズ

違う点といえば、自身のヤーニーのカスタマイズ機能。「自分のヤーニーはこれだ!」と言ったプレイヤーは少なくなかったのでしょうか。

まず最初に「譲れないこと、ゲームの意味や在り方、キャラクターや世界観、ゲームの核となる部分」を書き出して吟味し、絶対順守のルールとして開発チーム内で合意しました。

このカスタマイズ機能もそのルールに入っていました。私は大部分においてゲーム開発は妥協することと考えていますが、これは絶対に譲ってはならない部分でした。そして、それがよい基礎となったように思います。立場や階級に関係なく、みんなが平等な意見が言える場が与えられられるのです。そのルールに従って、「作品に合っているか?これで問題ないか?反対意見はないか?」など確認してから進めていけます。本当にすばらしいことです。

以前に、サソリのヤーニーを作った人のことを思い出しました。あれはおそらくあなたたちのルールに合わないと思うのですが。

[笑い]皆さんが作ってオンラインに投稿したものすべてを見られるのは本当にすばらしいことです。間違いなく刺激になり、皆さんが作ったいろんな種類のヤーニーをただ見るだけでも楽しい気持ちになります。ウメオに大きなカルチャーハウスライブラリがあり、地元の難民センターの子供たちを招待したことがありました。一緒にゲームをプレイしたり、ヤーニーなどを作ったりして遊び、本当にすばらしく楽しいひと時でした。 

その日まで我々は業務内でその作り方を学ぶための練習日を設け、他の人に作り方を教えられるように練習しました。オフィスの皆にとって、これはかなりおののきを感じた経験だったと思います。「おっ、おかしなヤーニーだな」とクスクス笑っていましたが、自身の作ったものを見て「ああ、思ったより難しいな」などと言っていました。

振り返ってみると、「よし、ヤーニーを作ったぞ」と言う多くの人が、オリジナルの赤いヤーニーを作っているように思います。そこで、クリエイティブになろうと伝えるいい機会だったのですね。

そうですね。好きなようにやってみましょう。違った形状やシルエットなどの要素がありながら、総合的に見てこれはヤーニーだと言えるのが、キャラクターにおける興味深い部分です。 

それに...変化させすぎると、まったく違うものになってしまいます。たとえば、ヤーニーのサイズです。大きくすると、たちまちかなり奇妙な生物になってしまいます。まったく同じ見かけでも、大きくするだけで「うっ、キモい」という印象になってしまうのです。

  • Ashley Reed(TwitterでAshley(@ashsmashreed)をフォロー)

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