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「UFC 3」打撃の深層

EA SPORTS

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こんにちは、ジェフ・ハロワーです。「EA SPORTS UFC 3」でゲームプレイのリードエンジニアを担当しています。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、「EA SPORTS UFC 3」ではスタンド勝負を完全に刷新し、最新鋭のリアルプレイヤーモーションテクノロジーで再構成しました。11月27日からのベータテストを控え、この技術がプレイに及ぼす影響について、この場をお借りして詳しくご説明したいと思います(日本では日時が異なる場合があります)。

こちらで皆様にゲームを支えるシステムをより深く理解していただき、準備を整えた状態でベータテストを開始していただくことで、お寄せいただくご意見がより有益なものとなれば幸いです。

今回の記事では、「UFC 3」で完全に再構成された、次のゲームの主要システムについてご紹介します。

  • ダメージシステム
  • スタミナシステム
  • コンボ攻撃
  • 制止力とフレームアドバンテージ
  • 間合いのコントロール
  • ディフェンス

多くの内容をご紹介しなければならないため、早速本題に参りましょう。

 

ダメージシステム

「EA Sports UFC 3」のダメージシステムは、前作とはまったく異なったものとなっています。打撃ダメージが大幅に上昇し、打たれ弱さの要素を新採用したことで、選手の行動には大きなリスクが伴うようになりました。

攻撃を耐え、相手を倒すにはダメージシステムの仕組みを理解することが大切です。

過去の作品と同様に、相手を攻撃するときに狙うダメージエリアは頭部、胴体、脚部の3カ所に分類されています。これらの各エリアには、他とは特徴の異なる独自の性質があり、それを理解することが攻撃の戦略を決めるうえで非常に重要です。 

そこでまずは、戦略立案の土台となる、3つのエリアに共通する基本的なルールからご紹介しましょう。

これらのエリアには、個別にダメージメーターが用意されています。あなたが十分なダメージを与えて、いずれかのメーターを枯渇させられれば、相手をダウンさせることができます。その際は、ダウンを起こした攻撃のダメージ量と相手に残されていた体力の割合によって、ダウンの深刻度が決まります。

ダウンは、次の4段階に分類されています。

  • アクティブノックダウン:最も深刻度の低いダウンで、「UFC 3」から新採用されたものです。攻撃にひるんだ相手はバランスを崩して倒れますが、素早く(そして自動的に)回復して立ち上がることができます。
  • アラートノックダウン:その次に深刻なのが、アラートノックダウンです。このダウンが発生すると相手はマットに倒れますが、倒れるとすぐに体勢を立て直し、素早く防御ポジションに入ります。この状態の選手を攻撃すると、相手のガードを取ってグラウンドの攻防が始まります。
  • ノックダウン:この次に深刻なのが、ノックダウンです。この状態では、マットに倒れても相手は回復せず、回復するまでは無防備なポジションをとります。この状態の相手を攻撃すると、打撃を放つか決定的な寝技を仕掛けることで、有利なグラウンドパンチポジションから決着をつけるチャンスが生まれます。相手がこの状態でダウンを耐えきっても、そのまま有利なグラウンドポジションをキープして戦うことができます。
  • ノックアウト:最も深刻な状態がノックアウト(KO)です。相手をKOすることができれば、そこで試合が終わります。

繰り返しになりますが、ダウンにつながった攻撃の総ダメージと相手に残されていた体力の割合によって、ダウンの深刻度は決まります。ここで問題になるのが、それぞれのダウンを起こすにはどれだけのダメージが必要なのか、ということです。

そのダメージ量を左右するのが、「EA Sports UFC 3」から導入された新要素、「あご」の状態です。

 

あご

画面上には表示されませんが、今作では選手のあごの状態を測る新しいメーターを導入しました。スタンやよろめき、ダウンが発生するたびに、選手のあごのメーターが減少します。あごの状態が低下すると、各深刻度のダウンに必要なダメージ量が減少します。

基本的に、よろめきやダウンの回数が増えるほど、次に体力が尽きた時にKOを発生させるダメージ量は減少します。あごを弱らせて体力をゼロにすると、最後の攻撃のダメージ量に関わらず、ノックアウトが発生する仕組みです。

 

スタンメーター

「EA Sports UFC 3」でもうひとつ導入されたのが、スタンメーターです。このメーターはプレイヤーには表示されないもので、打撃によって生じる短期ダメージやスタン値を表します。このメーターの消耗度によって、ダウンの深刻さが変化します。

打撃が当たると、打撃のダメージに合わせて、即座にそのエリアのスタンメーターが溜まります。ただし、このメーターはすぐに減少します。スタン値が決められた値に達すると、相手はよろめいて、体力が回復しなくなります。相手の打撃は威力を失い、移動にも支障が及びます。これは、間合いを詰めてとどめを刺す絶好のチャンスです。

スタン値を高める方法は2種類です。コンボを用いるなどして複数の打撃を連続で素早く当てるか、相手が弱っている時に攻撃して、単発攻撃のダメージを高めましょう。

 

打たれ弱さ

現実の試合と同じく、相手が撃たれ弱くなるタイミングを知ることは非常に重要です。選手は何らかの行動(打撃、移動、突進、スウェーなど)を起こす度に、様々な体の部位が打たれ弱くなります。打撃が相手の無防備なエリアに当たると、ダメージは最大で6倍にまで増加します。

ダウンと同じように、打たれ弱さにも複数の種類が存在します。

  • 直立状態: 直立状態では、スタンスで構えが開いている側と、肝臓(胴体の右)側が自然と撃たれ弱くなります。構えの開いている側か肝臓に攻撃が当たると、ダメージが増加します。
  • 移動中: 前進中は胴部、頭部、脚部が自然と攻撃に弱くなります。
  • 横移動: 左右への移動や、横移動攻撃を行うと、移動方向に隙が生まれます。打撃を放てば、その際の体の開き方に応じて、必ず一定のリスクが伴います。打撃で生じる撃たれ弱さの程度は、その打撃で生じるダメージ量によって変わります。命中時の威力が大きい打撃ほど、打たれ弱さのリスクも大きくなるのです。例えば、右利きスタンスの選手が右手でパンチを放つと、攻撃に伴う体の動作によって、頭の左側に隙が生まれます。
  • かがみ込み:かがみ込みを伴う打撃(ボディーパンチやオーバーハンドなど)ではあごの先端の打たれ弱さが高まり、アッパーや膝蹴りに特に弱くなります。
  • キック: キックや各種のジャンプ攻撃と回転攻撃では、基本的には選手の頭の動きに合わせて、様々な撃たれ弱さが生じます。
  • ブロック: ブロックで腕を体の側方から引き上げることによって、空いたボディーが撃たれ弱くなります。
  • 脚: ステップを踏むと、脚部が撃たれ弱くなります。この効果は、選手の前進時に高まります。

打たれ弱さについて理解し、敵の攻撃を予測すれば、タイミング良く1発の打撃を叩き込むだけで、試合を決めるチャンスが生まれます。本物のオクタゴンと同じですね。

 

体力回復

各ダメージエリアには、他のエリアと異なる特有の性質があります。他の要素と同じように、「UFC 3」では体力回復システムも一新されており、各エリアに独自の特徴が追加されています。 

頭部

一般的に、頭部は最も大ダメージを受けやすいエリアです。ただし、頭部のエネルギーは他のエリアよりも素早く回復します。また、ここで重要なのが、ダメージ量と回復速度の比率は一定ではなく、エネルギーが少ないほど回復は早まります。このエリアへの攻撃でとどめを刺す方法には、以下の3種類があります。

  1. 短期決戦: ブロックをかわして素早く連続で打撃を命中させるか、相手の撃たれ弱さに応じて1発の打撃をタイミングよく叩き込み、素早くエネルギーを減少させてダウンを起こします。
  2. 中間戦略: 一定のペースで頭部に攻撃を集めて、エネルギー量を中程度にキープしておき、タイミングよく大技をあててメーターを削り切ります。
  3. 持久戦: 相手のエネルギーが高い値に回復できなくなるまで、複数のラウンドに渡って長期的に相手の体力を削り、簡単に有効打を狙えるようにします。

相手のエネルギーの現在値が減っている時に攻撃を当てると、長期エネルギーを大きく削れることを覚えておきましょう。ゆっくりでも着実で、タイミングのいい攻撃は、後のラウンドになって効果を発揮します。 これら3つの戦略はいずれも効果的で、すべてを組み合わせることで成功が近づきます。

胴部

ふつう、ボディーへのダメージは頭部ほど大きくありませんが、ボディーへのダメージの方が回復は遅れます。ボディーへの打撃はまた、短期と長期両方のスタミナを奪います。相手の短期スタミナが減少しているほど、ボディーに打撃を当てた際に奪える長期スタミナと体力が増加します。

そのため、ボディーキックを放つタイミングは、敵の猛攻を守りきって相手のスタミナが枯渇している瞬間が最適ということになります。

脚部

脚へのダメージは3エリア中最弱ですが、脚部のエネルギーはまったく回復しないため、ローキックは究極の長期戦法といえるでしょう。脚部の打たれ強さが落ちている相手に打撃を当てられれば、回復不能な大ダメージを与えることができます。

ただし、ローキックがブロックされると大きなダメージが返ってくるため、この戦法にはリスクが伴います。素早く連続で2回のローキックをブロックすると、蹴りを放った側に状態異常が発生します。 脚部のエネルギーが減少すると、自分の打撃の攻撃力も減少してしまいます。

そのため、ローキックは相手に読まれていなければ、後半になって大きな効果を発揮する有効な戦術です。

当然ではありますが、頭部、胴部と脚部へのバランスのいい攻撃は非常に効果的です。ただし、相手がいずれかのエリアの防御を放棄していれば、そこに付け込むことで素早く決着をつけることができます。

 

スタミナシステム

新しいスタミナシステムでまず知っておかなければいけないのが、攻撃側のスタミナが減少している時は、打撃ダメージが著しく減少するということです。そのため、打撃を放つ際はまずコンボを放ち、スタミナが完全に回復するのを待ってから、また次のコンボを放つのが最も効果的です。こうすることで、それぞれの打撃で与えられるダメージを最大限に高めることができます。

スタミナが減少していると、打たれ強さも減少します。そのためスタミナが少ないと、打撃で与えられるダメージが減るだけでなく、打撃を放った際により打たれ弱くなるリスクが生じてしまいます。

打撃を放てば、必ずスタミナが減少します。スタミナが少ない状態で打撃を放つほど、長期スタミナが大きく奪われます。また、打撃は命中した方が外れた時よりもスタミナ消費が減少します。打撃が相手に避けられると、スタミナ消費量がさらに増加します。

 

スタミナ下限

スタミナ下限は、特定の攻撃を行った際にスタミナが減少する下限値のことです。打撃によって、異なるスタミナ下限が次の通り設定されています。

  • ストレート: ストレートはスタミナ下限が最も高く設定されています。ストレートだけを放っていれば、スタミナの減少量は最小限に食い止めることができるでしょう。スタミナがこの値よりも少ない状態でも、ストレートを放てばその下限までスタミナが回復します。
  • フックとアッパー: これらの攻撃のスタミナ下限はストレートよりも低く設定されていますが、スタミナが切れることはありません。
  • その他: これ以外の打撃にはスタミナ下限が設定されていません。そのため、これらの攻撃を多用すれば選手は疲弊し、非常に撃たれ弱い状態で非常に弱い打撃しか放てなくなります。 

長期スタミナが消耗すると、すべての打撃のスタミナ下限が減少し、最終的にはゼロになります。そのため、長期スタミナの管理が大きな意味を持つのです。

 

ラウンド間のスタミナ回復

試合開始時には、耐久性のレートに基づいて一定量の予備スタミナが与えられます。1回のラウンドが終わると、そこからスタミナを最大で50%引き出して次のラウンドに進むことができます。このため、序盤のラウンドでスタミナを消費しすぎると、終盤のラウンドに十分な予備スタミナを残せず、ほとんど回復できないことになります。

このシステムによって、「EA Sports UFC 3」ではこれまでの作品に比べてスタミナ管理の重要性が飛躍的に増大し、戦略を立てる際の重要な要因を担わせることができました。

 

制止力

豊富に用意された打撃の、各々の役割を理解するうえで欠かせない概念に、「EA Sports UFC 3」から新しく導入された制止力があります。これは、試合中に1発の打撃を当ててダメージを与え、相手の動きを止める能力を表しています。制止力の値が大きいほど、相手の攻撃への反応が遅れても、打撃を当てて攻撃をキャンセルすることができます。

双方の打撃がほとんど同時に、タイミング良く当たると制止力が無効化され、ダメージ妨害という概念が優先されます。この場合は、先に当たった打撃が完全なダメージを与えます。両者の打撃がまったく同じフレームで命中した場合は、両方に完全なダメージが発生し、双方同時にふらつきやダウンが発生する可能性が生じます。

こうした制止力の基本ルール以外にも、各種の打撃タイプに特有の例外が複数存在しており、それらを理解するのは非常に重要です。

  • すべてのハイキックや、頭部へのオーバーヘッドパンチは敵が放ってくるあらゆる打撃を妨害し、クリーンヒットすれば確実にふらつきが発生します。
  • 頭部へのストレートは、確実に前進打撃を妨害します。
  • 直立か後退しながらのリードフック(チェックフック)も、確実に前進打撃を防ぎます。
  • 弧を描く打撃(フックや回し蹴りなど)を左から放てば、自分の左側に向かう相手の動きを確実に止めることができます。
  • 弧を描く打撃(フックや回し蹴りなど)を右から放てば、自分の右側に向かう相手の動きを確実に止めることができます。
  • ボディーへの前蹴りは確実に相手の打撃や移動を妨害し、必ず相手を後方へ押し返します。前蹴りは基本的なサイドステップで比較的簡単に回避でき、下段ブロックに簡単に捕まってしまいます。
  • ボディーへのサイドキックは確実に相手の打撃や移動を妨害し、ブロックされても自分は後ろに下がることができます。ただしサイドキックは非常に避けやすく、簡単な動作でかわされてしまいます。

オクタゴン上における相手の動きのコントロール方法を知るには、上記の制止力の役割を理解することが非常に重要です。これらの簡単なルールを活かせば、極端にアグレッシブな相手の攻撃を確実に抑え込み、相手を押し返す打撃でスペースを空けつつ、逃げる相手をケージ際に追い込み、動きを封じて、ポジションによって防御の選択肢が制限された相手を攻撃することができます。

 

フレームアドバンテージ

以上で、制止力の重要性とダメージシステムにおける打たれ弱さの役割をご理解いただけたと思います。攻撃を成功させるには、相手よりも早く打撃を命中させることが重要なことがはっきりしたでしょう。

そのため「EA Sports UFC 3」では、打撃を放った際に以下の要素が発動するまでの時間を制御する、新しい枠組みを導入しました:

  • ボタンを押してから打撃が当たるまでのフレーム数をあらわす、実行フレーム数
  • 打撃を外した場合に、以下のいずれかを発動できるまでにかかる回復フレーム数 :
    • ブロック
    • 頭の動き
    • 突進、移動または後続攻撃
  • 打撃を当てた場合に、以下のどれかを発動できるまでにかかる回復フレーム数 :
    • ブロック
    • 頭の動き
    • 突進、移動または後続攻撃
  • 打撃をブロックした場合に、以下のどれかを発動できるまでにかかるスタンフレーム数:
    • ブロック
    • 頭の動き
    • 突進、移動または後続攻撃
  • ブロックなしで打撃を受けた場合に、以下のどれかを発動できるまでにかかるスタンフレーム数:
    • ブロック
    • 頭の動き
    • 突進、移動または後続攻撃

それぞれのフレーム値は、攻撃に伴うリスクと見返りを正しく表すように調整されています。その効果は直感的に感じ取れるものですが、ここで具体的に大きく性格の異なる2種類の打撃を例にとり、このシステムの仕組みを説明しましょう。ジャブと頭部への回し蹴りの場合を見てみましょう。

ジャブは非常に安全な打撃です。おそらく、総合格闘技で最も安全な打撃でしょう。そのため、フレーム値はその性質を再現するように調整されています。ジャブはその速さゆえに、後から放たれた打撃に妨害や阻止を受けることがないため、安全と言うことができます。

また、ジャブが命中したかどうかに関わらず、相手のカウンター打撃が当たる前にブロック、スリップまたは防御する時間が必ず発生します。こうした性質によって、ジャブはゲームの打撃で屈指の安全性を誇ります。しかし、想像された方も居るでしょうが、与えるダメージは最小限にとどまっています。

これは、頭部への回し蹴りとは対照的です。この打撃にはリスクが伴いますが、かなりのダメージを与えることができ、ゲームで最大の制止力があります。回し蹴りはジャブに比べてとても遅い打撃です。そのため、打撃の中には回し蹴りより後に発動しても、回し蹴りより先に命中させられるものが存在します。

それらの打撃が早めに命中すれば、打撃の制止力によって回し蹴りを中断されることができます。これらの性質により、回し蹴りを放つ際はリスクが大きくなります。

回し蹴りが外れるかブロックされた時には、ブロックやスリップを発動できるまでの回復フレーム数が、一部のパンチの実行フレーム数を上回ることがあります。そのため、回し蹴りを外してしまうと、選手は打たれ弱くなり、さらに防御をすることもできなくなってしまいます。

このため、回し蹴りには大きなリスクが伴います。

打撃には、与えられるダメージ量と選手に生じる打たれ弱さの程度のバランスを考慮して、それぞれ異なるフレーム調整値が用意されています。

相手よりも早く行動を起こせる状況のことを、フレームアドバンテージといいます。自分や相手がフレームアドバンテージを取れる仕組みを理解することができれば、選手として成長することができるでしょう。

 

コンボ攻撃

フレーム調整システムは、打撃のタイミング判定の基本ですが、コンボを使えばそれらのルールを回避して、フレーム調整システムベースよりも素早く打撃を放つことができます。 

「EA Sports UFC 3」では、コンボシステムをゼロから再構成しました。これまでの作品で採用されていた、コンボに関する一般化されたルールやコンボ倍率は廃止されました。その代わりに、よりリアルなコンボをよりリアルなペースで仕掛けることが求められる、本格的なコンボ攻撃システムを作り上げました。 

各選手には使用できる打撃や、得意とする格闘技のスキルと熟練度に基づいて、それぞれに異なるコンボが用意されています。独自のコンボを操る選手もいるので、「EA Sports UFC 3」の選手はこれまで以上に個性的で、楽しく操作できるようになっています。

まずは選手を選び、コンボを覚えることから始めましょう。練習モードで選手を操作し、ゲーム内のメニューからコンボを覚えて、練習を行います。頭ではなく、体で覚えましょう。「EA Sports UFC 3」は前作と比べて操作テクニックが増えたため、コンボ攻撃を仕掛けるのが格段に難しくなっています。そのため、実戦での成功には安全な環境での練習が欠かせません。

スタミナ満タンからコンボを仕掛け、スタミナが完全回復するまで待ってから次のコンボに移れば、最も効率的にスタミナを使いながら、最も多くのダメージを与えることができます。これよりも積極的にコンボを仕掛けてしまうと、コンボの各打撃が与えられるダメージが減少してしまいます。

コンボの中には、コンボを構成する特定の打撃を外した場合にのみ発動できるものも存在します(回し蹴りを外してからのバックハンドブローなど)。また、特定の打撃が命中した場合にのみ発動できるコンボもあります(回し蹴りからのリアストレートなど)。

色々なコンボを覚え、練習を重ねて、実戦で使ってみましょう。コンボには様々なものがあるので、それらをレパートリーに加えることができれば、必ず役に立つはずです。

 

間合いのコントロール

「EA Sports UFC 3」では、リアルプレイヤーモーションテクノロジーを採用したことで、選手移動の重要性が高まりました。あらゆる動作を、直立状態や移動中に行うことができます。こうして戦略の幅が大幅に広がったことで、新たな戦略で成功を収ためには、間合いのコントロールを理解することが大切な鍵を握ります。

ゲームでは、次の5種類の間合いを意識しましょう:

  • エルボーの間合い
  • パンチの間合い
  • キックの間合い
  • ステップキックの間合い
  • 射程圏外

その名が示す通り、エルボーの間合いは、相手に直立状態からエルボーを当てることができる距離のことです。これは、パンチとキックにも当てはまります。ステップキックの間合いは、前方に踏み込みながらキックを放つことができる距離のことです。

射程圏外は打撃が届かず、相手が安全な状態にある距離のことを指します。

ゲーム内の各打撃には、それぞれに命中可能な間合いがあります。通常、前進しながら放つ打撃では間合いが1段階広がり、後退しながら放つ打撃は間合いが1段階減少します。一般的に、前進打撃は直立打撃よりも多くの実行フレームを要するため、命中するまでに直立打撃より時間がかかります。

また、各打撃にはそれぞれ理想的な距離があり、その距離から打撃を当てると最も大きなダメージを与えられます。エルボー、フックやアッパーカットは近距離からの使用に適し、間合いが近いとダメージが上昇します。一般的に、ストレートや通常のキック、回し蹴りは、間合いの外端付近から放てば最も大きなダメージを与えられます。相手に近づきすぎると、与えられるダメージは大幅に減少します。

相手を押し返す性質があるストレートやキックを当てると、相手との距離を保ったり、スペースを空けることができます。フックやアッパー、回し蹴りにはこの性質がないため、これらを放つと相手は距離を詰めることができてしまいます。

相手がスリップ、またはテイクダウンを仕掛けて頭が下がった場合は、適切な距離からのボディーへの前蹴りやスピニングサイドキックが、頭部への打撃に変わることがあります。この場合、選手には打たれ弱さが生じるので、致命的なダメージを与えることができます。

間合いの影響を受ける状況で最後に挙げられるのが、リーチの長い選手と短い選手を 比較する場合です。言うまでもなく、リーチの長い選手は、リーチの短い選手と比べて打撃の間合いが広くなっています。この釣り合いを取るために、リーチの長い選手には、リーチの短い選手と比べて、最大ダメージを与えられる間合いの条件をより厳しく設定しました。この違いは、リーチの短い選手が力を発揮できる近距離打撃で、より顕著に現れます。これはつまり、どちらの選手も最大ダメージを与えることはできても、リーチの長い選手の方が実行が難しいということです。

また、手足が長いと命中までの所要時間が延びるという現象を再現するため、リーチの長い選手には実行フレームペナルティを課しています。

この狙いは、背の高い選手と低い選手の力を釣り合わせ、上手く使えばどの選手でもいい戦いができるようにすることにあります。この仕組みを理解するためには、やはり、練習モードで色々なテクニックを試してみるのが一番です。

 

ディフェンス

「EA Sports UFC 3」では防御の選択肢と戦略が一新されました。勝利を収めるためには、防御の選択肢を理解することが大きな鍵を握ります。前作までのプレイヤーにとって最も衝撃的なのは、今作でパリーが撤廃されたことでしょう。

衝撃的な事実を受け止めるために、ここで一息入れましょう。

さて、落ち着いたところで、防御の選択肢を見ていきましょう。防御で最も大切なのが、ブロックです。前作と同様、ブロックには上段と下段の2種類があります。上段ブロックは頭部を守り、下段ブロックは胴部と脚部を守ります。ただし、ブロックの操作方法は変更されているため、最初の試合に臨む前に知っておく必要があります。今作では、上段ブロックでは右トリガーを押し、下段ブロックでは左右のトリガーを同時押しします。

上段ブロックでは、当たった打撃の種類によって、全ダメージを防御するか、打撃ダメージの基本量がブロック越しに貫通することになります。例えば、ハイキックは貫通力が非常に大きい一方で、ジャブでは貫通ダメージが発生しません。

貫通ダメージ以外に、上段ブロックには強引な攻撃で崩せてしまうという特徴があります。 左右から様々な打撃を加えることで、ブロックは崩せます。弧を描く打撃とストレート打撃を交互に繰り出せば、防御側は打撃のスピードについてこられなくなり、最終的に打撃がブロックをすり抜けてブロックが崩れます。

色々な攻撃パターンを試して、効果的なものを探しましょう。また、ブロックには限界があることを理解しておきましょう。ブロックはいずれ崩されるので、そうなる前に打撃を回避する必要が生じます。

 

スリップ

他の例に漏れず、スリップにも全面的な見直しを行いました。操作方法が変わり、今作ではスリップは右スティックを使用します。右スティックを素早く倒すと、素早いスリップからニュートラルなポジションに戻るか、コンボにスリップを加えられます。また、右スティックを倒し続けるとスリップが継続し、そこからスティックを回すと選手が素早く方向転換します。

スリップを右スティックに移したことで、移動中にスリップができるようになりました。前方へのスリップは対戦相手との距離を詰めるのに有効で、後退中にスリップを行えば窮地を脱することができます。

今作の新しいスリップ技術は、新採用されたフレーム調整システムと密接に関係しています。スリップする度に、特定の軌道の打撃による頭部への攻撃をすべて回避できるフレームが発生します。フレームの長さは、頭の動きの能力値によって決まります。

スリップは、4方向すべてに行うことができます。しかし、スリップを行うと選手に打たれ弱さが生じます。

前方にスリップすると、選手は屈みます。前方スリップの回避フレーム中は、左右からの弧を描く攻撃とすべてのストレート攻撃を回避します。身体が縮まり、腕が体を守るため、胴部に対するすべての攻撃のダメージが軽減されます。 左か右にスリップすれば、選手はその方向に体を傾けます。左右へのスリップは、直線軌道を描く頭部へのすべての打撃と、上向きに弧を描く打撃を回避します。

最後に紹介するのは後方スリップです。このスリップは、相手の射的距離の外端で命中する打撃をすべて回避します。つまり、パンチの間合いからジャブが放たれた場合は、回避フレームの間は頭部が後方スリップによってパンチの間合いからキックの間合いに後退するため、ジャブが回避されます。しかし、ジャブがエルボーの間合いから放たれれば、後方スリップは成功しません。

同様に、パンチの間合いから前進ジャブが放たれると、前進ジャブはリーチが通常よりも長いため、後方スリップでは回避できなくなります。

また、注目すべき点として、打撃テクニックの中には回避フレームを含むものがあります。打撃を効果的に回避すると、対戦相手の打撃が命中しない時間枠が発生します。この瞬間は、カウンターの好機です。カウンター中は相手が打たれ弱くなるので、打たれ弱い部位を攻撃すると与えるダメージが増加します。

 

突進

最後に紹介したい防御技術は突進です。突進は、打撃の回避やダメージ軽減という点ではスリップと似た働きをしますが、スタミナを消費し、スリップとは異なる回避能力があります。

突進には、基本、上級とオリジナルの3種類があります。

突進(基本):左スティックを素早く入力することで発動します。基本の前方突進は、打撃の間合い1つ分を素早く前進するもので、回避能力はありません。基本の後方突進は、打撃の間合い1つ分を素早く後退するもので、バックスリップと似た回避能力があります。左右の基本突進には、左右へのスリップと似た回避能力がありますが、直線軌道を描く胴部への打撃も避けることができます。ローキックは回避できません。

突進(上級):L1を押しながら、右スティックを素早く入力すると発動します。上級の前方突進は、打撃の間合い2つ分を前進するもので、回避能力はありません。上級の後方突進は、スタミナ消費量が増える代わりに、打撃の間合い2つ分を後退します。上級の左右突進は、基本の左右突進と同じ打撃を回避でき、さらに突進の逆方向から来る、すべての弧を描く打撃も避けることができます。その代償として打たれ弱さが上がり、スタミナ消費量が増加します。この突進は、ケージに追い込まれた状態から、回り込むように脱出する際に最適です。

突進(オリジナル): L1を押しながら、左スティックを素早く入力すると発動します。すべての選手がオリジナル突進を使えるわけではありません。オリジナル突進は、他の選手のものとは異なる動きを見せます。多くの場合、これらの突進から繋がる得意技の打撃コンボも存在します。

Dominick Cruzは最も多彩ななオリジナル突進の使い手ですが、オリジナル突進を使える選手とその使い方を探すのは、読者の皆様への宿題にしておきましょう。

 

最後に

今回の記事で紹介したいことは以上です。ここまでお読みいいただいた方には、心からお礼を申しあげます。

ここで紹介しきれなかった詳細はたくさんありますが、ベータ版のプレイを楽しむための基本的な知識をご紹介できたのではないでしょうか。

この記事に費やした労力への見返りとして、ベータテストで貴重なご意見やご感想をお寄せいただければと思います。ご意見は、肯定的なものでも否定的なものでも構いません。 

最新作への皆様の反応を楽しみにしています。開発チームでは週に3度のテストプレイを行っていますが、私が制作に携わってきたた中で最高傑作に仕上がっていると思います。皆様にも、同じように感じていただければ幸いです。 

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