歪んだおとぎ話

昔々、ランダムという王国には、不思議な黒いダイスを操る恐ろしい女王がいました。彼女の命令によって、子供たちは12歳の誕生日を迎えると、今後一生暮らすこととなる町を決めるダイスを振らされていました。もし1の目を出した場合には「ワンクロフト」という、とても貧しい町での苦しい一生が待っていました。3の目を出せば「スリーダム」という、内戦による混乱が絶え間ない町での生活。そして見事、6の目が出た場合には、女王自らが暮らす宮殿での豪華な生活を過ごせました。しかし、それは本当に豪華な暮らしだったのでしょうか…？

ある日、ワンクロフトに暮らすグースーとキースーという仲の良い姉妹は、ダイスの一振りによって引き裂かれてしまいました。その原因は、キースーが12歳の誕生日にダイスを振った際…6の目を出したからです！これはキースーにとっては、めでたい知らせでしたが、グースーは姉とのお別れに胸を痛めていました。

姉が連れ去れてから1年たった日、グースーは不思議な予感がしました。もしや姉が危ない！？彼女は真相を確かめるために、謎に満ちた「ダイスの谷」へと向かうのでした。

そこでグースーは、ランダムの住人たちに長く禁じられていた存在であった「生きているダイス」と出会います。そんな特別なダイスを持っていることがバレてしまえば大変な目に遭ってしまうのにもかかわらず、グースーはそのダイスを「ダイシー」と名付けて、大事にすることを決意します。

一見可愛らしいダイシーですが、驚いたことに、実は周囲や時間そのものを変化させる能力を持っていました。そしてグースーはそんなダイシーとふたりで力を合わせて、ランダムの全6つのエリアを駆け巡るマジカルな冒険の旅に出るのでした。ふたりは道中、多くの奇妙な住人たちと出会い、勇敢なクエストに挑み、不穏な敵たちとの戦いを通じて、やがてその暗い世界の歪んだ秘密を解き明かそうとするのでした。