• 健全なコミュニティを育む ERGと協力してゲーム内でのインクルージョンを推進 EAはインクルージョン推進に向けて、いかに社内従業員リソースグループを活用しているのか

    健全なコミュニティを育成するために何が必要となるのか、 EA PLAYを契機として、私たちはコミュニティとの対話を重ねています悪質行為を報告できるツールやリソース、つまり、嫌がらせや脅迫行為におけるEAの対策にコミュニティの声を反映させることが多くの方から求められていました。一方でインクルージョンの必要性、そして誰もが弊社のゲームに対する熱い思いを共有できる場所の必要性を訴える方もいらっしゃいました。 

    2週間前の Sims Camp では、SimsのGame Changer の方々40名を招待し、彼らにとってインクルージョンがどのような意味を持つのか、オープンな議論に参加してもらいました。加えて、Maxis の開発チームがいかにして「The Sims 4」にインクルーシブな体験を構築したのかを弊社の開発チームから招待した方々に語ってもらいました。その他にも、健全なコミュニティを育むサミットのプレイヤー評議会のメンバーにも参加してもらい、インクルーシブなゲームの開発について、彼らの視点を語ってもらいました。

    コンテンツの質を高めるために、ERGおよびパートナーと協力

    議論の中心にあったのは Maxis がいかにして文化や多様性の視点を巧みに組み込んでゲームプレイの質を高めたか、というものでした。「The Sims」の開発チームである彼らは、従業員リソースグループ(ERG)と協力して開発を進めました。オープンで、従業員が主体となるグループである各ERGは、それぞれ共通の関心や体験を持つ従業員で構成されています。インクルージョンフレームワークにおいて、各ERGとの協力は欠かせないものです。フレームワークには弊社の開発チームが作成したさまざまなガイドラインが含まれ、その中でプレイヤーの多様性をゲームに忠実に反映する知見が開発者にもたらされています。

    このアプローチの顕著な例が「The Sims 4」で見て取れます。この作品はプレイヤーが自分自身や個性を表現することを奨励しており、開発チームは誰にとってもリアルで実感を伴う活気に満ちたゲーム体験を提供しようと努力を重ねています。

    The Sims 4」や追加コンテンツパックの作成の際、開発者はEAのさまざまなERGに意見を求めました。文化的な特徴を反映したコンテンツをデザインするときに、本当に内容を理解し、それを正確に伝えるものかどうかの確認を求めたのです。「The Sims 4 Island Living Expansion Pack」を例に上げましょう。開発者は、「Asian Pacific Islanders Represent(ASPIRE)」というERGと協力して開発を進めました。南太平洋/ポリネシア諸島地域にゆかりのあるプレイヤーが親近感を持つような要素が、本当に正しく採用されているのか、それを確認したかったのです。このERGとの対話の中で、開発チームは伝統衣装と部族の装飾についても追加でデザインしようということになりました。家庭で使用する木製のスプーンとフォークもその中で生まれたのですが、プレイヤーの皆様に大変好評いただきました。

    「家庭で使う馴染みのあるアイテムについて、本当に細かい部分まで、同僚に感想や知見を求めました」と「The Sims 4」のプロデューサーである Jill Johnson が語ってくれました。「拡張パックに収録する特別なアイテムの調整に関して、ERGは重要な役割を担ってくれました。文化的な側面だけではなく、『The Sims 』ブランドの面から見ても全く違和感を感じない表現ができているのか、彼らに本当によく確認を求めたのですが、重要な意見を提供してくれました」とも語っています。

    他にも例を挙げましょう。今年はじめに実施された「The Sims 4」プライド月間のイベントです。開発チームは「It Gets Better Project」と協力して、プライド月間にインスパイアされた機能をゲームで数多く実装しました。さまざまなグループが掲げる独自の旗もその1つです。チームは「Pride ERG」に意見を求め、それぞれの旗の意味を正確に理解できているのか、異なる旗を掲げるグループに対してゲーム内で敬意のある扱いができているのか、これらのことを確認しました。そういった対話を何度も重ねていった結果、重要な要素をさらに2つ追加することになったのです。

    「本当にたくさんのコンテンツクリエイターが本質の細かい部分まで気にかけています。彼らは幼少期の家を再現したり、自身やゆかりのある文化に調和するコンテンツをゲームに取り入れようとしています」と SimsのGame ChangerであるNegaoryx が語ってくれました。「そういったコンテンツがないと自分でカスタムコンテンツを作成するしかない、という人もたくさんいます。『The Sims 4』のチームはインクルーシブなコンテンツをさらに追加するでしょうね。人々の生い立ちや育ってきた環境を表現するコンテンツは、私のチャンネル内でもとても好評ですよ」

    インクルージョンフレームワークを利用することで、他の開発チームもゲームコンテンツの作成にERGの意見を採用しています。先ごろリリースされたばかりの「Need for Speed™ Heat」の舞台は、マイアミを参考にして作成されたパームシティです。本作ではストーリーをよりリアルに仕上げるために、「SOMOS ERG」が大活躍しています。ゲームにはスペイン語のテキストも出てくるのですが、彼らは言語面の確認を取るだけではなく、キャラクターデザインや動作についてもラテンアメリカの雰囲気を出すためにフィードバックもしてくれました。各プロセスが完了する際には、ERGの同僚たちを招待し、開発チームの成果を見てもらいました。開発チームによってゲーム内に反映された、圧倒的に精巧でリアルな表現に驚愕の声が聞こえたほどです。

    「会社やスタジオ全体が本当に説得力のあるリアルなものを作成したいと思っていました」と「Need for Speed」のプロデューサー、Patrick Honnoraty が語ってくれました。「ERGとともに働くことによって、扱いに慎重さを要する文化的な要素も取り入れることができました。もちろん、パロディにならず、自然な形でです」

    弊社のゲームは日々進化を続けています。その一方で、インクルーシブで多様性に富んだコミュニティをゲームを通じて育むという、私たちの取り組みが変わることはありません。「The Sims」と「Need for Speed」は、世界中のさまざまなバックグラウンドを持つ人々に長年にわたって愛され続けているシリーズです。

    The Sims」のゼネラルマネージャーを務める Lyndsay Pearson が、次のように的確にまとめてくれました。「『The Sims』が産声を上げたその日から、ゲームの一部としてインクルージョンを取り入れることができたのは、本当に幸運なことです。私たちはグローバル企業であり、誰もが楽しめるゲームをお届したいのですから」


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