ハンドリング設定のヒントとテクニック
『ニード・フォー・スピード』のファンの皆さま、こんにちは!
私はGHOSTのデザイナー、Andy Manchesです。 新作の『ニード・フォー・スピード』には多くの素晴らしい機能がありますが、その中でも再びマシンをチューニングできるようになった点は特に喜ばしいものです。このチューニングには、ベンチュラ・ベイのストリートでマシンがどう反応するかが決まるハンドリング設定も含まれます。
ハンドリングは非常に主観的なもので、個人の好みが大きく関わってきます。 私たちはコミュニティーのやり取りに耳をかたむけ、歴代の『ニード・フォー・スピード』で運転が楽しかったのはどのタイトルかという点について、様々な異なる意見を聞いてきました。
プレイヤー全員が満足できるハンドリングというものはありません。そこで私たちはただ一つの解決方法として、あなたたちプレイヤーの手に委ね、自分に合ったハンドリング設定を可能にしたのです。

ハンドリング調整をなるべく手軽にできるように、ドリフト寄りかグリップ寄りかを調整するスライダーを用意しました。 このスライダーをどちらかの方向に動かすと、それにともなってその下にある個別のスライダーが調整され、マシンの挙動が全体的に変化します。 もっとしっかりと詳細に調整したければ、各項目スライダーを個別に調整してマシンのベストの動きを引き出すこともできます。またプレイヤーもその中でハンドリングチューニングをマスターしていくのです。
私からのアドバイスは、迷わずいきなりハンドリング調整を試して、試行錯誤しながら感覚でチューニングしていくことです。 以下ではいくつかの項目を細かく解説しているので、セッティング探しの参考になるでしょう!
はじめに
ハンドリングを考えるには、走行を3つのステージに分けると分かりやすいです。
- ドリフト以外の走行(ここではAと呼びます)
- ドリフトを開始する時の挙動(ここではBと呼びます)
- ドリフト中の挙動(ここではCと呼びます)
ハンドリングを調節するスライダーはどれも、この3つの状態のうちの少なくとも一つに対して、様々な影響を持ちます。
これらのスライダーのいずれかを調整すると、メインのハンドリングスタイル・スライダーもドリフト寄りかグリップ寄りへ動きます。 これがマシンの現在のセッティングの全体的な指標となり、またチューニングした項目がどのような効果を持ったかが分かります。 この指標は役に立ちますが、チューニングのほんの表面にすぎません。 各種のスライダーを様々に調整することで、同じ結果を得るのにも無数の手段があります。
また、マシンによって基本的なハンドリング特性が異なることを忘れないで下さい。マシンによって、チューニングスライダーの効果も異なります。

ドリフト安定性の補助[影響する挙動:主にC]
ドリフト安定性の補助をオンにするかオフにするか? これは重要な選択です。 デフォルトではオンで、安定したドリフト挙動で『ニード・フォー・スピード ライバルズ』のように取っ付きやすくドリフトを楽しめます。 このオプションをオフにすると、マシンをより深くかたむけてドリフトすることができますが、その反面ドリフト加減を誤るとマシンの制御を失いスピンする危険が増します。 今作ではこれはリスクとリターンのジレンマです。ドリフトイベントでより高得点が狙えますが、マシンを制御するのにより高度な技術が必要となります。
もう一つ大きく変わる点は、ドリフト中のカウンターステアによるマシンの挙動です。 オンにした場合は、カウンターステアによってドリフトを終了してトラクションを取り戻します。
オフの場合は、ホイールの向きをマシンの進行方向に合わせることでドリフトの角度を維持したり、より急角度にすることもでき、横方向の動きを増すことができます。 この場合、ドリフトを終了する最も安全な方法はスロットルを放すことです。
最後に、ドリフト安定性の補助をオフにすると「スカンジナビアン・フリック」と呼ばれる技でドリフトを開始できるようになります。
ブレーキドリフトの補助[影響する挙動:主にB]
端的に言うと、この項目は「ブレーキを一瞬入れてステアを切る」というドリフト操作を可能にするかどうかを意味します。 この項目はデフォルトではオンで、簡単で取っ付きやすいハンドリングになっています。これをオフにすると、『ニード・フォー・スピード』シリーズの過去の名作(アンダーグラウンド、モスト・ウォンテッド)のプレイ感覚に近づきます。
これによってブレーキ中の安定性が増し、コーナーで減速する時も、最近の作品のドリフト寄りの操作モデルと比べて精密なラインを攻めることができます。 この場合もドリフトは可能ですが、ハンドブレーキを急に引くなど、各種の操作をする必要があります。
ここで注意する点として、マシンをステアリングのみでドリフトを開始するほどドリフト寄りに設定した場合、マシンはブレーキドリフト補助をオフにしてもドリフトに入ります。 この場合はステアリングのみでドリフトが発生するために、ブレーキを一瞬入れることは特に意味がなくなります。

ハンドブレーキの強さ[影響する挙動:A、B、C]
ハンドブレーキを弱くすると、マシンがドリフト寄りに近づきます。ドリフトカーはなるべくハンドブレーキが強い方がいいという方には、意外に感じるかもしれません。 しかし『ニード・フォー・スピード』の世界では、「強い」ハンドブレーキはマシンが比較的簡単に180度方向転換できるほどのトルクを生むほどの強さを意味し、警察から逃げるのに役立つものです。
弱いハンドブレーキはより細やかに反応するため、マシンのスピードを維持しつつも車体を少しだけかたむけ、ちょっとしたステアリングを加えればドリフトに入れる状態にします。
この項目を適切にチューニングすると、左右のドリフトを連続で決めるための重要なツールとなり、ジムカーナのような華麗な走行をできます。
ステアリング範囲[影響する挙動:A、B、C]
マシンをドリフトカーにする際、ステアリング範囲を広くすることはポピュラーなチューニングです。 ターンをするときにより大きなスリップ角度を作ってトラクションを失わせることができ、またドリフトに入ってからはホイールを進行方向に合わせるだけの余地があります。
しかしこの項目はグリップ重視のセッティングでもチューニングする意味があります。
今作では、グリップ寄りのハンドリングにすれば『ニード・フォー・スピード アンダーグラウンド』のような古いタイトルと似た操作感が得られるようになっています。 それらのタイトルでは、ブレーキペダルはコーナーのスピードを調整するために使うものであって、ドリフトを開始するためのものではありませんでした。 ステアリングでドリフトを開始するのはほぼ不可能で、ハンドブレーキがドリフト開始の主たる手段でした。
今作でも、ハンドリングを完全にグリップ寄りにすれば同じになります。 しかし、私個人の好みとしてはその設定は動作がぎこちなく感じます。特に、超スピードを出せるようにパフォーマンスをアップグレードするとそうです。
あなたもそう感じる場合は、すべてをグリップ寄りに設定した上で、ステアリング範囲を最も広く設定しましょう。 ステアリングの角度が増したことで、アンダーステアして外側へ流れていたコーナーを曲がりきることができるかもしれません。

フロント/リアタイヤ空気圧 [影響する挙動:A、B、C]
タイヤ空気圧にはフロントとリアの2つのスライダーがあります。 これらはグリップを調整するものと考えてください。新しく取り付けたタイヤのグリップ力をさらに一段階調整する手段です。
リアタイヤのグリップを減らしても、フロントタイヤのグリップを増やしても、似た結果を得ることができます。 フロントエンドがリアエンドに比べて安定するようになり、ターンする速度が影響されます。極端な設定では、激しくステアリングするだけでドリフトできるようになります。
その逆も成り立ちます。 リアエンドを安定させると、ドリフトの発生する確率を減らし、マシンが全体的に安定します。 マシンの挙動が予想しやすくなり、精密なラインを守って走ることができます。
パフォーマンスチューンのパーツはすべて買い、すべてのスライダーを使用したり、極限のセッティングも選択できるようにしましょう。
それでは皆さん、ベンチュラ・ベイのストリートでお会いしましょう!
